« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月

045:楽譜(冬鳥)

秋風のそらに楽譜は舞いあがり 20世紀は終わらぬ音楽

| | コメント (0) | トラックバック (0)

044:鈴(冬鳥)

鈴懸の葉を食う虫を何匹も何匹もころす日曜日、秋。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

043:宝くじ(冬鳥)

子が親に殺さるといふニュース画を宝くじ売り場の影に見き

| | コメント (0) | トラックバック (0)

042:鱗(冬鳥)

知らぬ間の痣は鱗のかたちして水なつかしむ はるかな記憶

| | コメント (0) | トラックバック (0)

041:存在(冬鳥)

持ち主の不在 そのまま年月(としつき)を経し古靴の存在理由(レゾン・デートル)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

040:粘(冬鳥)

はかなきはいのち この世に生るるときの粘液からを捨つ すべからく

| | コメント (0) | トラックバック (0)

039:王子(冬鳥)

星を見て星なつかしむ人だった。王子、今でも元気でいますか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

038:有(冬鳥)

拒まれる痛みにも慣れ 初夏(はつなつ)の有毒植物のようなひと

| | コメント (0) | トラックバック (0)

037:V(冬鳥)

日常に倦む瞬間を逃ぐるごと春雨に濡れ行くBar Heaven

| | コメント (0) | トラックバック (0)

036:船(冬鳥)

多分きみという海原に一隻の船出すための われのただむき

ただむき=腕

| | コメント (0) | トラックバック (0)

035:過去(冬鳥)

あたたかい肢体を過去に投げ出せば放物線の先の初恋

| | コメント (0) | トラックバック (0)

034:岡(冬鳥)

軌道から少し逸れてる飛行船 見上げつつ行く岡までの道

| | コメント (0) | トラックバック (0)

033:すいか(冬鳥)

うす赤い体液すいかのはらわたは砂漠に滴る花となりなむ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

032:ルージュ(冬鳥)

かなしみはいつも突然くる だからルージュを引くのは決意のために

| | コメント (0) | トラックバック (0)

031:忍(冬鳥)

あの夏は不忍池の蓮だった 煉獄を云ふきみのとなりで

| | コメント (0) | トラックバック (0)

030:湯気(冬鳥)

ほのぼのと立ちのぼる朝 食卓の湯気の螺旋が宇宙のいぶき

| | コメント (0) | トラックバック (0)

029:杖(冬鳥)

すべからく失い尽くしたその後も言の葉もちてわが杖とせむ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

028:供(冬鳥)

頭から刃を立てる魚(うを)の背は二度と戻らぬ海への供物

| | コメント (0) | トラックバック (0)

027:消毒(冬鳥)

内腕に受ける消毒すがしければあまりに遥かなものとして死は

| | コメント (0) | トラックバック (0)

026:基(冬鳥)

明け方の窓くりかえし寄る波を映していたり基督の家

| | コメント (0) | トラックバック (0)

025:あられ(冬鳥)

あられ降り夏突然に喪失の象徴として路上の落花

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »